一級建築士受験体験記

小生は構造工学科という耳慣れない学科の出身である。

学生時代の学問はひたすら力学であり、卒業生も重工業や自動車、鉄道車両、造船・プラントなど構造解析が必要な業種に就職しており、決して建設分野のエキスパートの養成学科ではなかった。(強いて言えば構造技術者・研究者の養成学科であった)

その中で、小生はたまたま建設(建築)を職業として選択した。学生時代は建築基準法も見たことがなかった。(建築士法の存在すら知らなかった)こういう輩でも建築士を取得できるということである。

 

合格の秘訣を問われれば『本気になること』と答えると思う。

どのくらいで『万全な対策』となるかは個人差があるが、いい加減な勉強では落ちる。

小生は典型的な『短距離ダッシュ型』であるから、試験前3週間で勝負をかけた。

3週間21日で過去10年分の問題を3回どおり、述べ30年分を解く。平日は1日1年分、土日は1日3年分をノルマとする。こうすると平日は15日、土日は6日で、計算上は述べ33年分を解くことができる。

学科2は法令集の持ち込みができるからと安心してはならない。1年分をやるときは学科2も全てを解く。蛍光マーカーを4色くらい用意し、出題された条文の部分に1回目は黄、2回目は赤、3回目は青…というように出題された回数に応じて色を増やしていくと、レインボーカラーになる部分が出てくる。出題の傾向が視覚的にもあきらかになる。

1年分(4科目)を通してやると、恐らく3時間くらいかかると思う。

これは小生が実行した勉強方法だが、勤務時間や生活パターンは個人で違うし、もともと小生はコツコツとやれるタイプではない。よって、学習計画は個人の事情に応じて『本気になって』組み立てるべきである。

 

学科に合格すると製図試験であるが、こいつのほうがやっかいだ。

5時間半で仕上げなければならないこの試験用の建築設計は、率直に言って全く実戦の役には立たない。『試験用』と完全に割り切って勉強すべきである。

当然のことながら、小生はこのような試験用の製図テクニックを持っておらず、講習会を使うのが手っ取り早いと思った。(各都道府県の建築士会が講習会を開催しているし、回数を増やしたいのであれば専門学校を使う手もある)

近くに問題の読み方や試験への取り組み方を教えてくれる先輩がいれば、講習会に匹敵するアドバイスが受けられるかもしれない。

あとは、問題を多くこなすことである。製図試験はパズル以外の何物でもない。あらかたのスパンを決め、そのユニットに要求されている部屋をあてはめていく。はまらない時は一晩考えてもはまらない。

数をこなすということは、はまらない確率を低減させるということである。数をこなせば、ごまかしのテクニック(一番減点の少ないところに不整形な部屋を設ける等々)が身についてくる。

ただし、小生が思うには、失敗の確率を減らすことができても、製図試験に万全はない。心してかかるように。

 

【ポイント】

1.一級建築士は詰め込みの知識と製図の早描きで合否が決まる。実務とは切り離して、このテーマを克服する方法を個々人の適性に応じて考えること。

2.法令集が持ち込めるからといって、学科2の勉強をおろそかにしないこと。学科2は絶対に取りこぼしのなように。

3.学科3の力学の問題は、要領がわかれば容易に解ける。5、6問出題されるが、これを落とすと残り20問のうち最低15問の正解が必要。逆に力学の問題が全部取れれば、残りの正解率は5割でよい。

4.過去10年分くらいの問題を解くべき。ただし、建築基準法の改正には十分注意すること。改正されている部分は過去の問題は役に立たない。

5.製図の解答は問題の中にあり。天井高が高い部屋やスパンを飛ばす部屋の上には部屋を設けないなどの原則(本当の建築物ではやるが)を頭に入れ、よく問題を読めば、要求されるゾーニングが見えてくる。

6.描くスピードが速い人は、エスキスの練習に力を入れる。(小生はプランは滅茶苦茶でも作図だけは速かった)練習問題が山ほどあれば、2問につき1問だけを作図し、あとはエスキスを的確に素早くまとめる訓練をする。

 

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