見聞録

 

#075 任侠スタッフサービス

ここしばらく忙しかったので、ゆっくり本を読むことはなかった。連休で少し時間がとれたので、郷土出身の作家・西村健さんの新作『任侠スタッフサービス』を読んだ。#073の後段で紹介した『ゆげ福』と同じく、博多のまちが舞台。方言で書かれた会話は、福岡・大牟田地方の人ならすんなりと読める。この本を購入するために明林堂のある店舗に行ったが「在庫がありません。売り切れています!」とのことで、「おお、売れてるな」と思った。別の店舗に行って新刊のコーナーを探すが、ここでも見つけられない。「今、売れに売れている『任侠スタッフサービス』は在庫はありますか?」と聞くと、店員さんはパソコンで検索し、集英社文庫のコーナーから持ってきた。「一番目立つところに平積みにしておいて下さい」とお願いしてきた。

内容は・・・面白い。「馬場一家」という大牟田地方の人にはなじみのある組織が登場する。コン・ゲーム(平たく言えば「騙し合い」)では、太平洋戦争でミッドウエイが攻撃目標であることを知るために米軍が仕掛けた情報戦を見る思いだった。

この本のおかげで、楽しいひとときが過ごせた。次回作にも期待する。【100505

 

 

 


#074 新球場でそれ行けカープ

今年、広島に新市民球場がオープンした。ネーミングライツをマツダが取得し『MAZDA ZOOM-ZOOMスタジアム広島』となっている。

95日、高速道路の1,000円料金を利用し、新球場に行ってみた。人気の阪神戦、週末のゲームということもあり満員。Bクラスというのにありがたいことだ。3月の発売初日にチケットを購入したが、砂かぶり席やバックネットに近い席は取れなかった。福岡ドームのオープンのときもそうであったが、新球場効果というとことだろう。

試合観戦をしながら、球場をひと回りしてみた。後発のスタジアムだけあって、様々な試みがされている。一塁側と三塁側が異なる、非対称形の設計であるため、片方にしかない席はホームとビジターのファンが入り混じっている。そのような席であることを知って購入しているのだから、「混合エリア」には筋の悪いファンはいないだろう。

広島名物スクワット応援はカープパフォーマンスと呼ばれるライト側2階席でやっていた。球場が変わっても広島ファンは健在である。(場の様子はここをクリック

今年は観客動員数が激増しているが、新球場人気が原因というのも悲しい。広島は高給取りが出て行くという貧乏球団ではあるが、その広島が金満球団を撃破するというところにプロ野球ファンは感動する。そう遠くもない時期に新球場での優勝決定の様子を見てみたいものだ。

写真をクリックすると新広島市民球場に行けます090928

 

 

 


#073 西村健さん

今から13年前、大学の同窓会のときだったか、白川の西村医院のご子息が作家デビューされることを聞いた。幸い西村医院にはお世話になったことはなかったが、家からそう遠くもない場所にあり、「へぇ、あの病院の息子さんが・・・」という感じだった。その頃、転職して東京から帰ってきていたが、この情報は東京にいたら入手できなかったかもしれない。

作品のジャンルを聞いたらハードボイルド。幼少の頃『二十四の瞳』や『ビルマの竪琴』などの名作に涙し、当時は学陽書房の人物文庫や実用書を読み漁っていた時期で、ハードボイルドは苦手だった。しかし、そこは郷土出身の作家のデビュー、発売と同時に金善堂に出向いた。金善堂では、店に入ってすぐの一番目立つ場所に本が平積みされ『大牟田出身、西村健のデビュー作』と張り紙がされていた。西村健さんのデビュー作『ビンゴ』は衝撃だった。手榴弾、マシンガン、バズーカ砲、最後は新宿区役所の区長室が爆破されるなど『西部警察』のような小説に感動した。このシリーズは、その後も続いている。

今回、縁あって、西村健さんとお話する機会に恵まれた。ビンゴの表紙のような鋭い眼光を想像していたが、全く反対で柔和で知的な人だった。作品はワイルドではあるが、ストーリーには随所に作者の知性が見られる。その幅の広さが佳作を生み出しているのだろう。本にもらったサインは家宝にするつもりだ。

最新作は「ゆげ福」。ラーメンとミステリーを融合させた作品で、これも大変面白い。大牟田のラーメンも出てくる。作品のなかで、森羅万象この世の全てがラーメンで説明できることが証明されている。講談社文庫600円、ラーメン+替え玉くらいの値段(大牟田の相場)で楽しめる。

書評など大それたことをしているつもりはないが、大牟田出身の作家の活躍に期待する。【090830

 

 

 


#072 大牟田の日食

本日、皆既日食がトカラ列島をはじめとする我が国の南方で見られた。福岡では10時前に9割ほど欠けると聞いていたので、大牟田でも日食が見れると期待していた。

しかし、未明から雨。あきらめていたところ、9時くらいから日がさしてきた。果たして、予告どおり、太陽が欠けてきた。太陽が最も欠ける11時前、大牟田の空には雲がかかり、その雲がいい具合にフィルター代わりとなった。皆既日食のときは日没後の明るさになるということだったが、大牟田も結構暗くなった。さすがに「たたりだ!」などと騒ぐ人はいなかったが、神秘的な現象であった。一方では、日食が起こることはバッチリ計算されていて、そのとおりに起こるという科学の力にも驚嘆する。

小生の日食の記憶には、1978年(昭和53年)102日の部分日食が最も鮮明に残っていて、当時は太陽を肉眼で見ていた。次に日本で皆既日食が見られるのは、26年後。孫たちと一緒に見られたら幸せだろうな。【090722

 

 

 


#071 九州新幹線工事中

九州新幹線鹿児島ルート建設が着々と進んでいる。博多・新八代間は2011年春の開通を目指しているとのことで、2年もしないうちに高速で走る白い新幹線が見られる。

近いところでは瀬高以北、南のほうでは玉名から玉東、ここらの高架橋は距離も長く、景観的にも素晴らしいので、もし、新幹線見物がメジャーになるのであれば、観光スポットとなるだろう。(多分そうならないとは思うが)

大牟田で新幹線が見れるのは、新大牟田駅前後の明かり区間と呼ばれる3kmくらいの範囲であり、あとは三池山の下のトンネルを走っている。今のところ、稲荷山団地に上る道で、大牟田の新幹線の全貌を見ることが出来る。現在工事中で、最終的には視線が遮られることになるかもしれないが、このスポットは、電車好きの子どもたちのためにも、是非、とっておいてほしいものだ。新大牟田駅に停まる車両は、この明かり区間をゆっくりと走るだろうし、そうでない車両はわずか数秒で通り過ぎていくだろう。どちらも見ていて楽しいのではないだろうか。

さて、新幹線の工事は、快く見学会に応じてくれる。公共性の高い工事でもあるし、PRをしながら進めるという意図もあるのだろう。以前、三池トンネルを掘っているところを見せてもらったが、今回は駅の工事を見る機会に恵まれた。建築技術者の端くれの目から見ても、駅舎の工事は順調である。この新幹線が地元に何をもたらすのか、興味津々であるが、とにかく、まずは無事に工事が終わることを祈っている。

写真をクリックすると新大牟田駅付近の工事の様子が見れます090628

 

 

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