(1) 大牟田の煙突(その2)

 

** 横須工場群 **

 

* 三井化学横須工場

横須の工場群は、横須新埋築地といわれた同地区に、明治25年(1892年)、ビーハイブ式コークス炉が築造されてことに端を発します。以後、明治末期から大正初期にかけての建設ラッシュで、大規模な工業地域を形成していきました。

さて、工場の北側(RDF発電所側)の道路から見ると、円筒鉄筋コンクリート造の煙突が見えます。この煙突は、先に鋼管が取り付けられています。

これのような煙突は、少し前まで旧三井アルミ工場(現在の物流団地)にもありました。

この改良で概観は不格好になってしまったと思います。とは言うものの、市内の高いところから横須方面を見たときに、この煙突はひと目でわかりますから、いい目印にはなっています。

 

右の煙突も三井化学の所有と思われます。ラーニング鋼管の煙突ですが、既に使われていません。

横須工場の西側に位置し、老朽化しているプラントとともに放置され、かなり無骨さを出しています。プラントは危険な状態になりつつあるようです。

 

 

 

* 三池精錬所横須工場

三池精錬所は神岡鉱から運搬してきた亜鉛を精製する工場から始まっており、大正初期に現在の泉町に、その後、横須に工場が建設されました。

横須地区で一番高いのは、三池精錬所の昭和46年(1971年)に建設された鉄塔支持型(トラス鉄塔構造)の鋼製煙突です。140mの高さで雨天時には、煙突の先が雲に隠れていることもあります。末広がりの鉄塔の形は、鋼管・鉄骨造の煙突の中では最も美しいと思います。

精錬所には、2本の円筒鉄筋コンクリート造自立型煙突が確認できます。

大牟田川沿いのほうの煙突の先には、カラスが泊まっているときもあり、現在も煙突としての機能があるのかどうかはわかりません。しかし、この煙突の地肌は黒ずんでいて、まさに工場地帯の煙突としていい雰囲気を出しています。

 

 

* 大牟田リサイクル発電RDF発電所

2002年末に稼動を開始したごみ発電所の煙突です。

大牟田、荒尾、福岡・熊本県内の一部の自治体の資源ごみ(可燃ごみ)は固形化され後、この発電所で燃やされます。外観では白い煙は全く出ていません。

高さは90m。鉄塔支持型は精錬所の煙突と同じですが、デザインにもうひとひねり欲しいところです。

 

 

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